冨田賢のコラム『第15回 強いモノではなく、環境に適応したモノが生き残る!ダーウィンの進化論に学ぶ!』、公開されました!

これまで連載を続けてまいりましたこのコラムも、いよいよ、第15回目となり、最終回です。

最終回では、最近、私がセミナー講演で、最後にお話している「ダーウィンの進化論」から学ぶ会社経営の基本についてお書きしたいと思います。


強いモノが生き残ったのではなく、環境に適応したモノが生き残った! 

皆さん、「ダーウィンの進化論」は、中学や高校の生物の時間などで聞いたことがあるかと思います。

進化論の中でダーウィンは、次のように言っています。

「強いモノが生き残れるのではない。環境に適応できるモノが生き残ってきたのだ。」

と…。

最近、三和シャッターさんという会社のテレビのCMでご覧になった方もいらっしゃると思います。(なお、「三和シャッター ダーウィン」で検索すると、動画が見れます。)



 

これは、会社経営にも言えることです。

会社経営においては、環境が常に変化します。

マーケット環境や競合状況などの外部環境も変化しますし、人材や技術、資金などの内部環境も変化します。

私が、このコラムの第4回で書きました「ユーザーが購入を決める3つのポイント」

https://www.tcconsulting.co.jp/archives/5398 も、日々、刻々と変わります。

会社経営は、そういった環境の変化に適応していくことと言えます。それこそが、経営者の仕事、マネジメントというものです。 

私は、会社経営にとって重要なのは、「継続すること」であるとたびたび書いてきました。

会社経営を「継続すること」のためには、環境の変化に適応していくことが必要です。

変化に適応できなければ、ダーウィンが言ったように、生物と同じで、企業も生き残っていけません。

事業承継が課題となっている業歴の長い中小・中堅企業にとっては、代替わりにおいて、特に、そのことを意識することが必要です。

なお、ダーウィンの言葉の正確な英文及び和訳は、下記となります。


It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent
that survives. It is the one that is most adaptable to change.
                          Charles Darwin


最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である
                          チャールズ・ダーウィン

 

企業ドメインの再定義が必要になることもある!

「自社は何の会社だ」という領域のことを、「企業ドメイン」と呼びます。

ドメイン=領域という意味で、「企業ドメイン」とは、企業がやっている「事業ドメイン」をまとめ合わせたものと言ってよいと思います。

代の流れとともに、もともとの「企業ドメイン」では、収益が上げられない、企業の存在意義がなくなってしまう、新規事業のチャンスを見つけ出せない、といった状況に陥ることがあります。

そんな時には、「自分たちは何の会社なんだ」という定義付けを、そもそも、定義し直すことが必要となります。

自分たちは何の会社か?という定義付けを再定義することで、新しい「事業ドメイン」を見つけることができます。

 


その最も良い事例が、デジタルカメラの普及という環境の変化への対応における富士フィルムさんとコダックさんの事例です。

富士フィルムさんは、もともと写真のフィルムの会社だったわけですが、ビジョンを見つめ直し、“自分たちは総合ヘルスケア・カンパニーになろう“と、自社の「企業ドメイン」を再定義したことで、医療機器やジェネリック薬品などに事業ドメインを広げ、富士フィルムホールディングスとして大きく発展しています。(なお、その経緯については、富士フィルムホールディングス代表取締役会長兼CEOの古森重隆さんが自著『魂の経営』に書かれています。)

他方、同じく写真のフィルムの会社であった米国のコダックさんは、”自分たちはフィルムの会社である”という「企業ドメイン」に固執したがために、結果として、チャプター・イレブンで倒産しました。


環境変化に対応した富士フィルムさんは生き残り、環境変化に対応できなかったコダックさんは破綻したことは、本当に好対照の事例と言えます。

時代の流れに合わせ、環境への適応をしていくにあたっては、ビジョンを見つめ直し、「企業ドメイン」の再定義が必要になるケースもあることを頭に置いておきましょう。

新規事業を進めていく中で、企業の事業ドメインが拡大したり、シフトしたりしますし、逆に言えば、「企業ドメイン」の再定義ができないと、新規事業の立ち上げの方向性を定められず、前に進まないとも言えます。


環境変化に適応することこそが、会社経営! 

ダーウィンが進化論で、
「強いモノが生き残れるのではない。環境に適応できるモノが生き残ってきたのだ。」

と言ったように、必ずしも、強くなければ生き残れないわけではありません。

自社の規模も小さく、資金も人材も少ないからといって、嘆いていても仕方がありません。

大切なのは、お客様の要望に応え、マーケットの状況に合わせ、環境の変化に適応していくことです。

繰り返しになりますが、そういった環境変化への適応こそが、会社経営であり、経営者の仕事です。

是非、皆さんも、このことを頭において、皆さんの会社を継続させ、そして、チャンスをつかんで、大きく発展させてください。

そのために、このコラムに書かせていただいたことが、少しでもお役に立つことを心より願っております。

 

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それから、今年(2014)、私は、本を数冊出版する予定にしております。 

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2014年3月27日に連載

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