失業率6月3.9%に改善 4年8カ月ぶり低水準 (日経から…)
景気が回復していることが、
マクロ経済指標でも、
はっきりしてきました!
冨田賢
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS3000U_Q3A730C1MM0000/
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失業率6月3.9%に改善 4年8カ月ぶり低水準
- 2013/7/30 11:51
景気の持ち直しが雇用に波及してきた。総務省が30日発表した6月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の3.9%と4年8カ月ぶりの低い水準に改善した。これまで慎重だった製造業でも求人が回復し、雇用環境が明るくなっている。
失業率の改善は3カ月ぶり。3%台に下がるのは、リーマン・ショック当時の2008年10月以来となる。厚生労働省が同日発表した6月の有効求人倍率(同)は前月より0.02ポイント上昇して0.92倍となり、08年6月以来、5年ぶりの高水準となった。製造業の新規求人数は前年同月比0.8%増となり、13カ月ぶりに前年同月を上回った。
厚労省は雇用情勢の判断を「緩やかに持ち直している」から「改善している」へと、2カ月ぶりに上方修正した。
6月の雇用者数は5555万人で、前月比で7万人増えた。安倍政権発足後の日銀の大規模な金融緩和策に伴う景気好転で「企業の採用意欲が増している」(総務省)。15~64歳の就業率も71.9%と0.1ポイント上昇し、過去最高を更新した。
6月は幅広い業種で新規求人数が改善した。製造業のなかでは電機や自動車産業で求人が大幅に増えている。外国人観光客の増加で、宿泊・飲食サービス業も前年同月比13.5%の大幅増になった。
6月の失業率の改善は、女性を中心に仕事を探していない「非労働力人口」が前月から16万人増えたことも影響した。夫の雇用環境が良くなってきたことで、求職活動を止める主婦が増えた可能性がある。
今後の焦点は求人の改善が賃金上昇に波及するかどうか。5月時点の一般労働者の残業代を含む「きまって支給する給与」は前年同月比0.2%増えた。パート労働者は0.5%増と増加率が一般労働者より高く、企業は人手不足をパート労働者で補う傾向が強い。6月の家計調査を見ると、勤労者世帯は「臨時収入・賞与」が前年同月に比べて実質で6.3%増えた。景気の持ち直しは賞与や残業代の形で働く人にも少しずつ恩恵が及んでいる。
今後の失業率について総務省は「新しい職を求めて自発的な離職が増えれば、失業率は足踏みするかもしれないが、悪い動きではない」と予想している。