カナダ・バンクーバーでの世界最大の経営学会Academy of Managementへの参加報告!(写真も満載)

社長の冨田賢が、2015年8月6日~13日で、カナダのバンクーバーで開催された世界最大の経営学会であるAOM(Academy of Management)に参加しました。


開催報告を作成いたしました!


内容は、下記のPDFをご覧いただけたらと存じます。

(写真も多数掲載)
 

2015年8月バンクーバーでのAOM_Vancouver_こちらをクリック!


内容のテキストは、下記にも、掲載しておきます。

 

■最大の経営学の国際学会AOM
 2015年8月6日~13日で、カナダのバンクーバーで開催された世界最大の経営学会であるAOM(Academy of Management)に参加しました。(AOMは、普段は、米国内で開催されますが、今年はカナダでの開催でした。)
 
■少ない日本人参加者と研究手法の違い
 AOMは、2000以上の研究発表があり(本学会の多くの発表日程を、iPadやiPhoneで、個人でスケジュール管理できるアプリが提供されており、それが、とても便利でした!)、参加者1万人以上参加者1万人以上の大きな学会ですが、今回、私が出会った日本人は5名だけでした。年々、日本人の参加者が減っているようです。その理由は、日本人が内向きになっている傾向があるなど、いくつかあると思いますが、大きなものは、日本の経営学 会と米国を中心とした海外では研究手法が異なる、ということです。日本における経営学の学会では、ケーススタディ(事例研究)や観念的な議論などの定性的な研究が多いですが、海外では、圧倒的に、計量分析(統計的な分析)による定量的な研究が多いです。
 事実、私は、このたびの学会で、朝8時から夕方6時過ぎまでずっと、いくつものセッション(アライアンスを中心に、オープン・イノベーション、R&D戦略、国際経営、ビックデータなど)に参加し、50~60本の発表を聞きましたが、8割以上が、STATA(代表的な計量分析のソフトウエア)を用いたような計量的な分析で、ほとんどが、定型的な形式にのっとった研究でした。
 日本で経営学を研究している方の場合、国際学会では評価されにくい傾向があるため、参加を控えるという事情が背景にあるようです。教授が国際学会が苦手だと、大学院生もまた苦手になってしまうことが懸念されるという声も聞かれます。
 
■多数の懇親会・食事会で
 多くの名刺交換
 さて、AOMは、10くらいのディヴィジョンに分かれており、そのディヴィジョンごとにソーシャル(Social)と呼ばれる懇親会や学会全体のレセプション、親しい人が集まる食事会もありますが、私は、一晩にいくつもはしごするほど(最大、一晩4つ)、参加できる限り、多くのそういった懇親会や食事会に参加しました。日本と同じように、“シュリケン”のように、できるだけ多くの名刺交換をしました。学会発表を聞いた後にも、できる限り、発表者とは名刺交換をしました。今回は、120~130枚くらいの名刺交換ができたと思います。(日本人は、懇親会にあまり参加しないようで、懇親会では、誰一人として日本人には会いませんでした。)
 名刺の裏にプロフィールのダイジェストを書いて、表面には顔写真も載せた名刺を300枚持っていきましたが、おおよそ半分は、配れました。なお、英語のパンフレットも作成して、持参しましたが、それはあまり活用する場面はありませんでした。むしろ、英語版のWebページを作ってから行ったのですが、英語版のWebは会った後のメールのやり取りの際に役立ちました。こういうことをやる日本人は、私一人でした…(笑)。
 ちなみに私は、BPSという経営戦略、MCという経営コンサルティング、TIMというテクノロジー&イノベーション・マネジメント、そして、なぜか、ちょっとしたきっかけで、MSRというスピリチュアルなディヴィジョンに所属しています。来年のカリフォルニアのアナハイムでの学会やフランスのリヨンでの学会で、皆さんと再会するのが楽しみです。)
 
■立命館大学・琴坂准教授と
 バンクーバー・クラブ
 私の博士号の副査の立命館大学・准教授の琴坂将広先生(慶應SFC武藤研究室の後輩で、ベンチャー企業経営、マッキンゼーを経て、オックスフォード大学でPh.D。世界220都市を訪問したことがある。『領域を超える経営学』がベストセラー)とお会いしましたが、琴坂先生には、「冨田さんが、この学会で、日本人で一番頑張った人ではないですか~!」と言われました。
 琴坂先生には、由緒正しいVancouver Clubというメンバーシップの倶楽部(推薦者が5名以上で、様々な条件をクリアーしないと会員になれない)にて、お食事をご馳走いただきました(琴坂先生は、オックスフォードのヨットの代表に選ばれていたため、同大学のClubのメンバーに選出され、そのためVancouver Clubを利用できる)。
 
■アライアンス研究と他の参加者
 アライアンスに関する研究は、日本の学会ではほとんど聞くことがなく、本格的に研究している学者も数名ですが、今回の学会では、『アライアンス戦略論』の著者で青山学院大学MBA教授の安田洋史先生(東芝出身。東工大にて博士号)と、アライアンス研究のいくつかのセッションではご一緒になりました。早稲田大学MBAの入山章栄先生(慶應卒。『世界の経営学者はいま何を考えているのか』がベストセラー)も、AOMに来られていたようですが、会場でお会いしませんでした…。その他、出会ったもう2名の若手も慶應の同窓でした。
 
■海外の知人の増加と
 カナダの学会への参加
 今回の学会は、本当に実り多い学会参加となりました。アライアンス研究を行っている海外(米国、オランダ、スイス、フランス、シンガポール、韓国など)の知人・友人が何人もできました。
 帰国後も、メールのやり取りをしています。海外のコンサルタントの知人もできました。それから、カナダの経営管理学会(CJAS、Canadian Journal of Admistrative Sciences)の代表者や事務局の方と親しくなり、同学会のレセプションにも参加しました。この学会には入会をしたので、今後、論文を投稿してみようと思っています。
 
■穏やかで平和なカナダ人
 それにしても、カナダ人は、平和で、穏やかな人たちだという印象を持ちました。北欧諸国と同じように、社会保障がしっかりしており、医療費が自己負担ゼロ、学校教育も高校まで無料(大学は私立大学がほとんどなく、州立大学がメイン。このたびはSTUのサテライトキャンパスとブリティッシュコロンビア大学のキャンパスを訪問)のため、カナダでは、浮浪者が見られず、治安がとてもいいですね。学校教育でも、他人の違いを許容すること、相手を思いやることをとても重視するようです。
 強烈な競争社会のアメリカとは、隣の国ながら、かなりの違いです。競争主義のアメリカに馴染みが多い私としては、カナダ人のおっとりさは多少、驚く面もあります。教育における価値観の違いや国の成り立ち、資源の豊富さ、人口密度の低さなど様々な要因があるのだろうと思います。今回の学会をきっかけに、カナダとの接点を持ち続けたいと思っています。
 
■ウィスラーにて乗馬とMTB
 このたびのバンクーバーでは、半日、2010年のバンクーバー・オリンピックの会場となったウィスラーというリゾートに行き、乗馬をしてきました。
 普段の日本のように、乗馬倶楽部の中で乗るのではなく、森の中を歩いて、小川を渡ったりして、とても癒しになりました。また、ウィスラーは、マウンテンバイク(MTB)の聖地でもあるため、MTBで少しだけ、ダウンヒルを走りました。
 その他、ギャスタウンと呼ばれるセレクト・ショップや紅茶、チョコレートなどのお店が並ぶエリアや、かつて最も高層だったマリーン・タワー(大儲けした実業家が1929年に建てたが、翌年の世界恐慌で破綻し、1年で譲り渡すことになり、その後、現在も黒ビールのGUNESSのギネス一族(アイルランド)が所有。ギネス一族は相当な不動産を有しているが、このマリーン・タワーに住んでいたこともあったようです)など、様々、時間が許す範囲で行きました。
 私は、海外でのフード・コートが大好きなのですが(笑)、今回も、学会のメイン会場のコンベンション・センターの近くのフード・コートで、学会発表を聞く合間に、短時間でランチを食べる毎日でした(タイ料理や中華など)。
 
■日本人の国際舞台での
 プレゼンスの低下
 それにしても、国際学会での日本人のプレゼンスの低下は、由々しき事態かもしれません。かつて、米国ペンシルバニア大学に在外研究に行っていた頃(2003年、2004年)も、米国のトップのMBAコースでの日本人の減少(他方で、中国人、韓国人の増加)の傾向が顕著になってきていましたが、現在は、それがさらに加速しているのかもしれません。今学会でも、日本人かなぁ~と思ってみると、韓国人や韓国系・中国系のアメリカ人、そして、今回はバンクーバーでしたので、中国系のカナダ人も多かったです(1999年の香港返還の際に、財産が没収されるのではと危惧した中国人富裕層がカナダに移住。ちなみに、日本円で6000万円くらいの資金を持っていると投資移民として、移民権が得られやすい模様)。
 
■今後も継続して
 国際学会に出席予定
 私は、今後も、計画的に、毎年、1~2回、海外での国際学会に行きたいと思います。日本に帰ってきて、いつも帰国後に思うことですが、日本は、非常にモノトーン(画一的)な国、民族だと感じます。多国籍な人たちが集う場所が大好きな私にとっては、多少、違和感を抱くこともありますが、日本でのしっかりしたビジネス活動を行って、それをもとにした研究成果を海外の国際学会で発表していきたいと思います。(当社のミッションは、「“この国の新しい産業を創る。”~アライアンスによる新規事業立ち上げ戦略~」ですので!)
 
■博士号取得と私の本質
 私の慶應義塾大学での博士号取得に必要な論文3本は、書き終わってから、バンクーバーに行きましたが、これから、博士請求論文に取りまとめる作業があります。その他の追加の学会発表や論文執筆、先行研究のサーベイなども、仕事とのバランスを取りながら、頑張ろうと思います。
 ただし、つくづく、私の本質は、学者ではなく、ビジネスマンだと感じた学会参加でした!私の強みは、やはり、強烈な営業力です。
 
Satoshi Tomita